白ワインのおすすめ8選!わかりやすい白ワインの選び方
「白ワインに興味はあるけれど、どうやって選べばよいか見当がつかない」
そのようにお考えの方は、多いのではないでしょうか。見た目だけではどのようなワインか判断が難しく、選ぶのに迷ってしまうこともあるかもしれません。
白ワインを選ぶには、まずは甘口か辛口かで選んでみるとよいでしょう。この記事では、甘口・辛口ワインの特徴と、それぞれのおすすめワインを4本ずつ紹介します。
甘口・辛口から一歩進んだ選び方についても解説していますので、白ワイン選びに悩まれている方は、参考にしてください。
目次
白ワインの味わい
白ワインは赤ワインと比較して渋みが少なく、全体的にすっきりとして飲みやすい傾向にあります。
白ワインの味わいは、ブドウに含まれる糖分と発酵期間の長さによって、甘口と辛口の2種類に大きく分けられます。まずはその違いを知っておき、ワイン選びの参考にしてみるとよいでしょう。
甘口ワイン
甘口の白ワインは、口当たりよくフルーティなものが多く、あまりワインに親しみのない方でも比較的飲みやすくなっています。
甘口ワインは発酵期間が短く、アルコール発酵しなかった糖分が残ることから、アルコール度数は低めのものが多い傾向です。
さらっとしたブドウジュースのようなものから、ハチミツを思わせるような極甘口のものまであるので、自分の好みに合わせて選ぶとよいでしょう。
辛口ワイン
辛口の白ワインは、酸味のきいた爽快感のあるキリッとした味わいが特徴です。
発酵期間の長さからアルコールをしっかりと感じられるものが多くなり、料理と一緒に味わうのに最適です。
青草やかんきつ類を感じるような爽やかなものから、ドライフルーツやバターを思わせる濃厚なものまでさまざまなワインがあるので、いろいろと試してみるのも面白いでしょう。
甘口のおすすめ白ワイン
スティルワイン(炭酸ガスを含まないもの)と、スパークリングワイン(発泡性のもの)の中から、甘口でおすすめのものを4本紹介します。
甘口ワインの銘柄選びに悩んだときは、この中から選んでみるとよいでしょう。
フリードリッヒ ベッカー ピノ ノワール アイスワイン 2018(ハーフボトル)
ドイツ・ファルツ地方にある「フリードリッヒ・ベッカー」で造られる極甘口白ワインです。
フリードリッヒ・ベッカーの畑では、真冬にマイナス8度まで気温が下がります。
樹についたまま凍結したブドウを摘み取り、凍ったまま搾汁して造られるのが「アイスワイン」です。水分が凍ってブドウの糖分が凝縮された状態で搾るため、極甘口のワインに仕上がります。
白ワインですが、ピノ・ノワールという黒ブドウから造られており、甘みと酸味のバランスが調和したデザートワインです。
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シャトー ディケム ハーフ 2015
フランス・ボルドー地方、ソーテルヌ地区で造られる、高級極甘口白ワインです。
シャトー・ディケムは、ソーテルヌ地区で唯一「特別第1級」に格付けされています。貴腐菌によって糖度の高まったブドウを、一粒一粒手摘みで収穫して造り出されるワインは、1本の樹からグラス1杯のワインしかできないといわれるほどの貴重品です。
その中でも2015年は秀逸の出来映えとなっており、パーカーポイント(ワイン評論家ロバート・M・パーカー・Jr.氏がつけたワインの評価で、世界的な権威を持つ)で100点満点を獲得しています。条件さえよければ50年以上熟成できるといわれており、まさに至極の美酒といえるでしょう。
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ラ スピネッタ ブリッコ クワリア モスカート ダスティ 2022
イタリア・ピエモンテ州にあるラ・スピネッタ社で造られる、お手頃価格の微発泡甘口白ワインです。
ラ・スピネッタ社では、ブドウ栽培に最大限の注意が払われており、化学薬品の使用を最小限に控えて収穫量を控えた栽培がなされています。
そのような状況で造られたモスカート・ダスティは、世界中のワイン評論家やレストランから高い評価を受けています。アルコール度数が4.5%と控えめで、味わいも優しい甘さが特徴です。
オープニングのビール代わりの1杯として、また食後のデザートと合わせてなど、いろいろな楽しみ方のできる微発泡ワインです。
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ルイ ロデレール カルト ブランシュ 243 NV
フランス・シャンパーニュ地方で造られる、優しい甘さが特徴のスパークリングワインです。
「クリスタル」という高級シャンパーニュでよく知られるルイ・ロデレール社は、1819年以来家族経営を守り通しています。240ヘクタールの広大な自社畑では、土壌の特性を生かした成熟度の高いブドウが栽培されています。
カルト・ブランシュは、40の区画から集められたブドウを用いて醸造され、果実のフレッシュさと繊細さを感じる味わいが特徴です。
さまざまな料理と相性がよく、食前からデザートまですべてのシーンで楽しめるシャンパーニュだといえるでしょう。
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辛口のおすすめ白ワイン
次に、スティルワイン(炭酸ガスを含まないもの)と、スパークリングワイン(発泡性のもの)の中から、辛口でおすすめの白ワインを4本紹介します。
辛口ワインは選ぶのが難しいと感じられるときは、この中から選んでみるとよいでしょう。
カモミ シャルドネ ナパ ヴァレー 2019
アメリカ・カリフォルニアで造られる、お手頃な価格の辛口白ワイン。
カモミワイナリーは、イタリア出身である3名の共同経営者によって2006年に立ち上げられました。誰もが気軽に楽しめ、食事との相性のよいワインを目指して造られるワインは、すべてオーガニック栽培される自社畑から造られています。
シャルドネ種から造られるワインは、オーク樽熟成によるナッツやバターを感じるカリフォルニア・ナパヴァレーの伝統的な味わいです。料理との相性もよく、とくに魚介類には抜群の好相性を見せるワインとなっています。
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ポデーリ アルド コンテルノ ランゲ シャルドネ ブッシアドール 2018
イタリア・ピエモンテ州にあるポデーリ・アルド・コンテルノで造られる、希少価値の高い辛口白ワイン。
ポデーリ・アルド・コンテルノは「王のワイン、ワインの王」と呼ばれる、イタリアの高級赤ワイン「バローロ」の生産者の中で頂点に立つといわれています。
そこで造られるシャルドネの白ワインは、凝縮感の高いブドウだけを厳しく選別して造られるため、ごく少量生産であるのが特徴です。その希少価値の高さから、市場では「幻のシャルドネ」と呼ばれています。
調和のとれたバランスのよさと余韻の長い後味が残る、熟成力に優れる高級白ワインです。
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ピエ ヴァルタ ペルーゴ ドザッジオ ゼロ メトード トラディチオナーレ NV
イタリア・マルケ州で造られる、ヴェルディッキオ種100%の手頃な極辛口スパークリングワイン。
ピエヴァルタは、イタリア北部・ロンバルディア州のフランチャコルタ地区にある「バローネ・ピッツィーニ」の所有するワイナリーです。マルケ州の代表品種であるヴェルディッキオ種にこだわり、ビオディナミ農法(農薬や肥料を使わず自然の力を生かした農法)を採用しています。
糖分を一切加えずに造られるスパークリングワインは、複雑で豊かさのある香りとキレのよさ、余韻の長さが特徴です。
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ドン ペリニヨン 2012 (化粧箱入り)
フランス・シャンパーニュ地区にある「モエ・エ・シャンドン社」で造られる高級シャンパーニュが、ドン・ペリニヨンです。
ドン・ペリニヨンは高級シャンパーニュでありながらも流通量が多く、世界中で高い知名度を誇ります。
作柄のよい年だけに造られる上、最低でも8年の熟成を経てから出荷されるため、2023年1月現在では2012年のものが最新のヴィンテージです。
シャルドネの持つ繊細さと、ピノ・ノワールの果実味のバランスが絶妙にとれており、高級シャンパーニュの名前にふさわしい味わいとなります。
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白ワインの選び方
甘口・辛口で白ワインを選べるようになれば、次は違った方向からアプローチして選ぶようにすると、さらにワイン選びを楽しめるでしょう。
次のステップとしては、以下の二つに注目して選ぶのをおすすめします。
- ブドウ品種で選ぶ
- 国や産地で選ぶ
ブドウ品種で選ぶ
白ワインの原料となるブドウは、実に多くの種類があります。ブドウの持つ特徴でも味わいが異なり、同じブドウ品種からでも甘口・辛口ワインが造られます。
代表的な品種の特徴を頭に入れておき、飲み比べてみるのも面白いでしょう。
シャルドネ
シャルドネは、フランス・ブルゴーニュ地方原産ですが、現在では世界中で栽培されています。
辛口でふくよかなタイプのワインが多く造られ、産地の気候や醸造法によって多種多様なタイプのワインが造られているのも、シャルドネの特徴です。
たとえば、ステンレスタンクで醸造すると爽やかなタイプ、オーク樽で熟成させるとバニラを感じるコクのあるタイプ、乳酸発酵させるとバターのような重厚なものになります。また、シャンパーニュの原料としても使用されています。
ソーヴィニヨン・ブラン
ソーヴィニヨン・ブランは、フランス中部原産の白ブドウです。
ニュージーランドやチリ、アメリカ(アメリカではフュメ・ブランとも呼ばれる)をはじめ、世界各国で栽培される人気品種です。とくにニュージーランドでは栽培が盛んで、ソーヴィニヨン・ブランのワインが輸出ワインの86%を占めています。
酸味のきいた爽やかでフレッシュなワインが多く造られ、ハーブや青草、ピーマンのような個性的で強い香りが特徴です。
リースリング
リースリングは、ドイツやフランスのアルザス地方を代表する白ブドウです。
造られるワインの味わいは、辛口から極甘口まで非常に幅広くなっています。
しっかりとした酸味があり、辛口ワインでは白い花やモモ、極甘口ワインではドライフルーツやハチミツを思わせる穏やかで上品な風味が特徴です。
モスカート・ビアンコ
モスカート・ビアンコの原産はギリシャですが、イタリアやフランスで多く栽培されています。
食用でもよく見られるマスカット種の祖先に当たる品種であり、フランスでは「ミュスカ・ブラン」とも呼ばれています。
造られるワインは、マスカットそのものを思わせる果実味の豊かさが特徴です。
イタリアでは甘口の微発泡ワイン、フランスではフルーティな辛口ワインや酒精強化ワインに使われるなど、さまざまなタイプのものが造られています。
甲州
甲州は日本の固有品種で、おもに山梨県で栽培されています。
果皮は赤紫がかった色をしていますが、できあがるワインは透明度の高いきれいな白ワインです。
ワインは甘口から辛口まで造られ、リンゴやかんきつを思わせるフレッシュな酸味と穏やかな味わいが特徴です。
全体的にあっさりとした風味となるため、ワインにコクを出すシュール・リー製法(発酵後のワインから澱を取り除かずに熟成させる)で造られるワインもみられます。
国や産地で選ぶ
ワイン選びに慣れてきたら、国や産地で選んでみるのもおすすめです。
同じ国内でも産地による味わい違いを見てみたり、同じブドウで造られたワインを国別で飲み比べてみたりするのも、楽しい飲み方でしょう。
ワインの生産国は、大きく「旧世界」と「新世界」の二つに分けられます。
ワイン醸造の歴史が古いフランス・イタリア・ドイツなどを含むヨーロッパ諸国は「旧世界」、比較的ワイン醸造の歴史が浅い北米・南米・アジア諸国などは「新世界」と呼ばれます。
フランス
フランスのワインは知名度と品質において評価が高く、世界中のワイン醸造に与えている影響が大きな国であるのは間違いありません。
フランスには、主要なワイン産地が11地域あります。気候と土壌の多様さ、やさまざまな地理的条件を持つことから、造られる白ワインも非常にバラエティに富んでいるのが特徴です。
たとえばボルドー地方では辛口と極甘口、ブルゴーニュ地方では単一品種の辛口、シャンパーニュ地方ではスパークリングなど、実に多種多様となっています。
イタリア
生産量が世界一となっているのが、イタリアのワインです。
ほぼ全国でワイン造りがなされており、白黒合わせて300種類以上のブドウ品種があるため、フランス同様造られるワインは非常に多岐にわたります。
白ワインに関しては、全体的にカジュアルで飲みやすいものが中心です。フレッシュでフルーティなワインは、日常の食事にも合わせやすいものが多くなっています。
ドイツ
ドイツは古くから白ワインの醸造が盛んな国です。
ワインの産地は、南西部のライン川・モーゼル川・マイン川流域に集中しています。辛口から極甘口まで造られ、単一品種で造られたものに高品質なワインが多い傾向です。
辛口ワインはキリッとした酸味とフルーティさ、極甘口ではハチミツやマーマレードのような濃厚さが味わえます。
スペイン
スペインは、毎年ワイン生産量でベスト3に名前を連ねるほどのワイン生産国です。
スペインは赤ワインが多く造られているイメージですが、白ワインもかなりの数が造られています。スペインの固有品種である「アイレン」は、世界でもトップクラスの量が栽培されているワイン用の白ブドウであり、スペイン国内の総栽培面積の30%を占めるほどです。
造られるワインは辛口・甘口・スパークリングワインとあり、全体的にフルーティでクセは少なく、価格も手頃なものが多くなっています。
アメリカ
アメリカでは、18世紀後半からワインが造られはじめました。
アメリカ産ワインはおもにカリフォルニア州造られており、使用されるブドウはフランス原産のものが中心です。
サラっとした飲みやすい手頃なものから、木樽熟成された濃厚なものまで幅広く造られています。
チリ
チリでは16世紀ごろからワイン醸造がおこなわれており、新世界の中では歴史の古い国です。南北に長い土地柄を生かし、南北1,400kmにわたってワイン産地が広がっています。
チリはフィロキセラの被害(ワインを枯らす害虫で、世界中のブドウ畑に大打撃を与えた)を受けなかった国としても有名です。それゆえ、ヨーロッパではフィロキセラによって絶滅したブドウ品種が実はチリに残っていたという逸話もあり、「カルメネール」という黒ブドウは、現在もチリで栽培・醸造されています。
造られる白ワインはヨーロッパの品種が中心で、単一品種の飲みやすいタイプのものが多くみられます。
日本
日本でも山梨県や長野県を中心に、全国46の都道府県でワインが造られています。
2018年に、日本産ワインのみに適用する「日本ワイン」という表示ルールができ、日本国産ワインの地位向上が図られてきました。
ワイン造りにはヨーロッパのブドウをはじめ、甲州・竜眼、黒ブドウではマスカットベーリーA・山幸など、日本固有品種も使われています。
造られるワインは甘口から辛口まであり、クセのなく飲みやすいタイプが中心です。
その他の国
上記以外の国でも、ワインを造っている国は多くあります。
旧世界:ポルトガル・ハンガリー・オーストリアなど
新世界:オーストラリア・アルゼンチン・南アフリカ・ニュージーランドなど
近年、旧世界ではクロアチア・スロベニア・ジョージアのワインに注目が集まっています。ほかにもブラジルや中国などでもワインが多く造られており、将来的にはワイン生産国の勢力図が変わってくるかもしれません。
まとめ
白ワインを選ぼうと思っても、見た目だけではなかなかどういったワインなのか判断が難しいものです。そういったときは、まず甘口か辛口かに注目して選ぶとうまくいきます。
選ぶのに迷った場合は、ショップのスタッフに聞いてみるのもおすすめです。
ブドウの品種や産地でワインを選べるようになると、ワインを飲むのがさらに楽しくなります。自分好みのものを見つけられるように、さまざまなワインを試してみるとよいでしょう。
※この記事は2023年8月現在の情報を基に作成しています。
今後変更されることもありますので、ご留意ください。