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ワイン

ワインのアルコール度数とは?高・低別アルコールの代表銘柄も紹介

2023.05.29

ワインは種類や銘柄によってアルコール度数の高いものと低いものがあります。

本記事では、ワインのアルコール度数の目安や、赤ワイン・白ワイン・スパークリングワインの度数の違いとその理由を解説します。また、アルコール度数が高いワインと低いワインのおすすめの銘柄をご紹介します。

ワインのアルコール度数の目安は?

A woman's hand reaches out to select a bottle of red wine from the shelf of a wine shop

ワインは、比較的アルコール度数の高いお酒です。厚生労働省によると、ワインのアルコール度数の目安は12%となっています。ただし、赤ワインで12〜16%、白ワインは5〜14%など種類によって異なります。

ここでは、ほかのお酒との比較や、赤ワイン・白ワイン・スパークリングワインそれぞれの度数を解説します。

ほかのアルコール(お酒)との比較

お酒の種類アルコール度数
缶チューハイ4〜9%
ビール5%
日本酒15~16%
焼酎25%
ウイスキーやブランデー40%〜43%

上記の表からわかるように、ワインのアルコール度数の目安を12%とした場合、ビールの2倍以上、日本酒よりは若干低めです。

焼酎やウイスキーなどの蒸留酒は製造工程でアルコールが凝縮されるため、アルコール度数は高いです。ただし、水や炭酸で割って飲む場合は、アルコールの濃さを調整しやすいお酒だと言えるでしょう。

赤ワインの度数

ワインの中でも、アルコール度数が12〜16%と比較的高いのは赤ワインです。

赤ワインは度数を左右する「アルコール発酵」の製造工程で、糖分が完全にアルコールになるまで発酵を進めることが多いため、度数が高くなりやすいという特徴があります。

ただし、同じアルコール度数のワインでも、白ワインよりも赤ワインの方がアルコール度数を高く感じたり、同じ赤ワインでもアルコール度が違うように感じたりするケースがあるでしょう。これは、飲むときのワインの温度が関係しています。

一般的に「赤は常温、白は冷やして飲む」と言われていますが、ワインは温度によって渋みやコクの感じ方が変わるため、ワインの特徴を活かした適温があります。ワインの銘柄にもよりますが、ライトボディは11~14℃、ミディアムボディは14~16℃、フルボディは16~18℃が目安とされてます。

白ワインの度数

白ワインのアルコール度数はものによりますが、5〜14%と幅があるお酒です。赤ワインに比べて、白ワインのアルコール度数が低くなりがちなのには、大きく2つ理由があります。

1つ目は、そもそも、ブドウ内の糖分が低かったというケースです。ワインは糖分が高いほどアルコール度数の高いワイン、糖分が低ければアルコール度数の低いワインができあがります。

2つ目は製造途中で発酵を止めているケースです。ワインのアルコール度数はブドウ内の糖分がアルコールに転換することで度数が決まります。製造途中で発酵を止めることで糖分がアルコールに変わるのを防ぐため、アルコール度数が低いワインになります。また糖分がほぼアルコールに変われば辛口のワインになり、糖分が少ししかアルコールに変わっていないときに発酵を止めれば、糖分が残った甘口のワインになります。

白ワインは冷やしても渋みを感じにくいので冷やして飲まれることが多く、甘口は5〜8℃、辛口は7〜14℃程度がおすすめです。

スパークリングワイン(泡)の度数

炭酸を含むさっぱりした飲み口のスパークリングワインのアルコール度数は、平均11%前後です。ただし、白ワイン同様、発酵を途中で止める製造方法を採用することで、アルコール度数が5%ほどの甘口に仕上がるスパークリングワインも多くあります。

ちなみに、スパークリングワインの一種として有名なシャンパンは、アルコール度数が11%以上でないと「シャンパン」を名乗ることができないというルールがあります。

ワインのアルコール度数に差がある理由

Two glasses of red wine on a wooden barrel in the vineyard

先に触れたように、ワインのアルコール度数に差がある理由として、熟成と糖度との関係は大きく影響しています。ワインの原材料であるブドウがどのくらいの糖度になるのかによって、アルコール度数に差が現れるためです。

ここでは、発酵方法や品種、産地、収穫時期とアルコール度数の関係を解説します。

発酵方法

もともとのブドウの糖度だけでなく、発酵時間によっても糖度やアルコール度数を調整してワインが造られています。

ワインの製造でアルコール発酵というプロセスは、収穫したブドウをタンクに入れて酵母と合わせることを指し、アルコール度数を左右する重要なポイントです。

この酵母という微生物は、ブドウ果汁に含まれている糖分を分解してアルコールに変え、糖分がなくなると自然に発酵が止まります。つまり、発酵時間が長いほど高アルコール度数のワインに仕上がるのです。

品種

酵母のエサとなる糖が多ければ多いほど、アルコール発酵は進みます。そのため、糖度の高い品種(ブドウ)で造るワインほど、アルコール度数が高くなりやすいです。

世界中で数えきれないほどのワイン用のブドウ品種がありますが、その種類の分だけ、アルコール度数に差が生まれても不思議はないと言えます。

産地

産地によってもアルコール度数は異なります。温暖かつ日照時間の長い地域で育ったブドウは糖度が高く熟成して育ち、アルコール度数も高くなりやすいです。

一方、寒涼で日照時間が短い地域で育つブドウは、あまり熟さず糖度も低めです。こうした環境の違いによるブドウの糖度と熟成度の差が結果としてアルコール度数の差に繋がります。

そのため、同じブドウの品種のワインでも、ブドウの産地が異なるだけでまったく違う味に感じるケースはよくあります。またブドウの産地や品種が同じでも、その年の気候が影響して味が変わる場合もあるでしょう。

収穫時期

ワインのアルコール度数は、ブドウを収穫する時期によっても変わります。通常よりも1週間ほど収穫を遅らせる「遅摘み」では、より糖度の高いブドウに熟成してから収穫します。

アルコール度数が高いワインを製造し味わいをコントロールするために、あえて遅摘みを採用することもあり、ごく稀にブドウの収穫をあえて数ヶ月遅らせる生産者もいるほどです。ブドウの糖度にこだわる生産者や農家でこの収穫時期にこだわりをもつ人は多いでしょう。

また、古くからの技術として、補糖を行う農家もいます。補糖とは、その名の通り糖を足すことです。ワインでの補糖とは、ワインを甘くすることではなく、アルコール度数を高めるために行われます。アルコールの原料となる糖分を加えることで、アルコールが多く生み出されるのです。

ただし、補糖は原則として禁止されている国や、上限が制限されている国が多く、とくにEUのワイン法では原則としてブドウ以外の果実を使用した醸造酒をワインとは呼ばないとしています。実際には醸造産物でもワインの呼称をつけられますが、消費者が混同しないよう、表示に配慮する必要があるとされています。なお、日本にはワイン法がないため、さまざまな生産品にワインという名称が用いられています。

度数が高い・低いワインのおすすめ銘柄

Glasses with wine. Red, pink, white wine in glasses. set of glasses with red, white and rose wine Tasting wine in the vineyard.

アルコール度数の高いワイン、低いワインにはそれぞれどのような特徴があるのでしょうか。ここでは、高アルコール度数のワインとしてアマローネ、低アルコールのワインとしてモスカート(ダスティ)などの代表的な銘柄を解説し、アルコール度数やおすすめのワインをいくつか紹介していきます。

高アルコールのワイン

イタリアの最高級赤ワインとして有名な「アマローネ」。アマローネ全般のアルコール度数は16〜16.5%と高めで、独特の濃厚かつ豊かな香りにより、多くのワイン愛好家を魅了しています。

アマローネ最大の特徴は、収穫後3~4ヵ月陰干ししたブドウを使うという独特の製法にあります。この陰干し(アパッシメント)により水分の40〜45%が失われ、ブドウに含まれる糖分などの成分が凝縮されることで、濃厚な旨味と豊かな香りに仕上がります。

最低2年以上の熟成期間が必須で、瓶詰めした後も6ヶ月以上の瓶熟成を経て出荷されるなど、手間暇がかかる点も贅沢な稀少ワインと言われる由縁です。アマローネのおすすめ銘柄と度数や味わいを見てみましょう。

モンテ サントッチョ アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ クラッシコ 2017

モンテ サントッチョ アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ クラッシコ 2016

モンテ サントッチョは、心地よい風味、後味にスパイスを感じる昔ながらのアマローネにより近い味わいを追求していると定評を受けるワイナリーです。約30日間の低温マセレーション(4~5℃)とその後少しずつ温度を上げながらアルコール発酵を促す製法を採用しています。

「アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ クラッシコ 2017」は、こだわりの発酵と30日間の熟成、最低6ヶ月の瓶内熟成を経て造られるフルボディで、アルコール度数は16%。赤身肉のグリルや煮込み、長期熟成のチーズなどによく合う、飲みごたえのあるワインです。

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コルテ フィガレット アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ ヴァルパンテーナ グラール 2016

コルテ フィガレット アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ ヴァルパンテーナ グラール 2016

コルテ フィガレットは、香り高く甘みのあるブドウ栽培に最適なイタリア・ヴェローナに位置するワイナリーです。オーナーのマウロ氏が目指す究極のアマローネは、最も糖度の高いブドウの「耳(房の根本)」を選別して造られます。耳はブドウ全体の20%ほどと言われ、陰干しするとさらに重量が減るためとても貴重です。

優良の畑・ブドウとその一部のみで造られる「アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ ヴァルパンテーナ グラール 2016」は、収穫から120日陰干しした至高の逸品。アルコール度16.5%のフルボディです。

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トッレ ドルティ アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ 2018

トッレ ドルティのアマローネは、「ヴェローナの宝石」と称されるのにふさわしい、力強く洗練されたアマローネです。

標高300mに位置する小屋でアパッシメントされ、葡萄がベストの状態になるように翌年の1月まで続きます。高アルコールでも死なない酵母を使用するため、アルコール度17%のフルボディです。強いスパイスのアロマ、ペッパーやチェリーの香りが広がります。高いアルコールに負けないタンニンとしっかりとした骨格が、このワインを洗練されたバランスの良い味わいにしています。

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低アルコールのワイン

モスカート・ダスティは、モスカート・ビアンコという品種を使ったスパークリングワインです。アルコール度数は5%前後と低めで、微炭酸と甘く花の香りを特徴とした飲みやすさからデザートワインとして人気を博しています。

モスカートは、ワインだけでなくデザートやレーズンにも使われる汎用性が高い品種です。そのため、現在は世界中で栽培され、各地域で独自の味わいのモスカートが生産されています。

その影響から「モスカート・ダスティ」という名にしても銘柄は豊富で、いくつものワイナリーでオリジナルのものが製造されています。幅広い種類の中にはリーズナブルな価格で販売されているものも多く、購入がしやすい点も魅力の1つです。

アンジェロ ネグロ モスカート 2021

アンジェロ ネグロ モスカート 2021

著名なイタリア誌で最高評価を得るワイナリー、アンジェロ・ネグロ。そこで造られた「アンジェロ ネグロ モスカート 2021」は、アルコール5%の微発泡甘口白ワインで、ブドウの自然な甘味を楽しめる高品質な低アルコールワインに仕上がっています。

グリーンがかった麦色をしており、酸と甘みのバランスがとれている飲みやすいワイン。ピーチ、オレンジの花、セージ、リンゴの蜜のようなアロマティックな香りが広がりフレッシュな味わいです。

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ラ スピネッタ ブリッコ クワリア モスカート ダスティ 2021

ラ スピネッタ ブリッコ クワリア モスカート ダスティ 2021

ラ スピネッタ社の名を海外に知らしめた「ブリッコ クワリア モスカート ダスティ」。世界中のレストランやワイン評論家から高い評価を受け、イタリア国内でも高級レストランでしか見ることのできない稀少なワインです。モスカートダスティの中でも控えめでやさしい味わい、4.5%の微アルコールを特徴としています。

インドやタイ料理などのエスニック料理と一緒に楽しむのもおすすめです。また、アップルパイやフルーツタルトなどとともに、デザートにもよく合います。

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まとめ

Pour the wine into the glass

栽培や製法のプロセスでさまざまな影響を受けて仕上がるワイン。ワインボトルのラベルや商品紹介にあるアルコール度数に意識を向けると、体質や体調に配慮しながらワインを楽しめます。

また、ワインといっても発酵方法、ブドウの品種、産地、収穫時期によってもアルコール度数に差が出ることも解説しました。つまり、アルコール度数を見れば生産者のこだわりやブドウの奥深さも同時に感じられます。

本記事の解説を参考に、ワインを購入する際はぜひ、アルコール度数にも注目して自分に合うお気に入りの1本を見つけてください。