シャンパン・スパークリングワインのアルコール度数はどれくらい?
お祝いやホームパーティのシーンで飲む機会のあるシャンパン。シャンパンのアルコール度数は一体どれくらいなのでしょうか。
本記事では、シャンパンの定義とアルコール度数、ほかのお酒との違い、適切な飲み方を解説します。また後半にはおすすめのシャンパン銘柄も紹介しますので参考にしてください。
目次
シャンパンとは?定義とアルコール度数
そもそもシャンパンとはどのようなお酒なのでしょうか。
シャンパンは、ブドウを原料としたスパークリングワインの一種です。ここではシャンパンの定義や度数に関するルール、他のお酒と比較したアルコール度数を解説していきます。
シャンパンを名乗るにはルールがある!アルコール度数は11%以上
シャンパンは、フランスのシャンパーニュ地方で造られ、AOC法(原産地統制名称)に規定される条件を満たしたスパークリングワインのみを指します。
AOC法はワインの品質を保証するため、生産地域、ブドウ品種、製造方法など、ほかにも細かく厳しい条件がいくつも含まれており、その規程をクリアすれば「シャンパン」を名乗ることができます。
この規程によると、シャンパンのアルコール度数は11%以上でなくてはいけません。そのため、産地や製造法などのほかの条件が同じであっても、11%未満のお酒はスパークリングワインに分類されます。
ほかのワインとのアルコール度数の違い
そもそもワインは大きく分けると以下の2つに分類されます。
- 発泡性(炭酸)のないワイン…スティルワイン
- 発泡性(炭酸)のあるワイン…スパークリングワイン
スティルワインのアルコール度数の目安は、赤ワインで12〜16%程度、白ワインで5〜14%程度、スパークリングワインは11%程度です。(ただしあくまで目安のため、これらの数字を上回る高アルコール度数のものもあります。)
スパークリングワインは、シャンパンのようにアルコール度数に制限がない分、低アルコールの銘柄も多く見られます。シャンパンのような華やかさを味わいつつ、度数の控えめなお酒を楽しみたい時は、スパークリングワインから好みのものを選ぶとよいでしょう。
ほかのお酒とのアルコール度数の違い
【アルコール度数の目安】
- ビール…5%
- 日本酒…15%~16%
- 焼酎…25%
- ウィスキー・ブランデー…40%~43%
シャンパンの11〜12%という度数は、ほかのお酒と比較すると、ビールよりは高め、日本酒よりは低めとなります。
また、シャンパンやスパークリングワインは醸造酒のため、多くの場合、焼酎やウイスキー・ブランデーなどの蒸留酒ほどアルコール度数が高いわけではありません。
シャンパンの楽しみ方
ここではシャンパンを楽しく飲むため、アルコール吸収を和らげる工夫を紹介します。シャンパンだけに限らず、お酒全般に言えることですので健康のためにも覚えておくと良いでしょう。
ハイペースで飲まない
どのようなお酒にも言えることですが、ハイペースで飲まないように注意しましょう。シャンパンはイベントやお祝いなどの気持ちが高揚するシーンで登場することが多く、つい雰囲気に流されて飲むペースが早くなってしまうこともあるかもしれません。
しかし、炭酸は胃の壁が刺激されるため、アルコール吸収を促進します。シャンパンのガス気圧は5〜6気圧程度でビールのほぼ2倍の速さでアルコールを吸収するため酔いやすいと言えます。
知らないうちに酔いが回ってしまうのを避けるためにも、ハイペースで飲まずゆっくりと味わいながら飲みましょう。
適量を守る
お酒は適切な量であれば、血行促進や精神的ストレスの発散など健康状態を保ってくれると言われています。適切な量には個人差がありますが、一般的にワインはグラス2杯弱(200ml)です。適切な量からペース配分していただきましょう。
チェイサーを用意する
チェイサーとは「追いかけるもの」という意味があり、先に飲んでいるメインのお酒のあとに飲むのもで、メインのお酒よりもアルコール度数の低いものや、ノンアルコール飲料を指します。
アルコール分解には大量の水分を必要とするので、シャンパンのチェイサーには水やお茶などを選び、シャンパンとチェイサーを交互に飲むことで体への負担を和らげられます。
また、チェイサーは脱水症状を防ぐだけでなく、アルコール分解を促進することができます。ほかにも、アルコールで鈍くなった舌を水などでリフレッシュさせる効果もあるので、ワインの繊細な風味を長く味わうためにもチェイサーを準備しましょう。
空腹時を避ける・おつまみや料理と一緒に飲む
空腹時にお酒を飲むと、胃から小腸へのアルコールの吸収が速くなり、肝臓で血液中のエタノール濃度(血中アルコール濃度)が急激に上がるため、すぐに酔いが回ります。
少量のおつまみや料理などを一緒に口にするだけで、血液中のエタノール濃度が急激に上がるのを防げます。悪酔いを防ぐためにも空腹時にシャンパンだけを飲むのは避け、食事やおつまみを取ることも意識しましょう。
おすすめのシャンパン3選
前述のように、シャンパンはスパークリングワインの中でも高アルコールで、度数11%以上の発泡性ワインを指します。ここででは、おすすめのシャンパンを厳選し、メゾンのこだわりや定評に触れながらご紹介します。
アンドレ クルエ シルバー ブリュット ナチュール NV
アンドレ クルエは、伝統を守りつつ独創的なシャンパンを造り出すシャンパーニュ。専門家、リチャード・ジューラン氏が著書「4000シャンパーニュ」でも5つ星中の4つ星で評価しています。
「シルバー ブリュット ナチュール NV」は、シャンパン造りで行われる「ドサージュ(補糖)」を行わず、良質な葡萄の個性がありのままに活かされています。
本品のアルコール度12.5%で上質なピノ・ノワールのピュアな味わいがそのまま表現されており、「死ぬまでに飲みたい30本のシャンパン」にも選ばれ、人気ワイン漫画「神の雫」にも登場した逸品です。
シャンパーニュ パルメ ロゼ ソレラ NV (化粧箱入り)
パルメはシャンパーニュ&スパークリングワイン世界選手権2020で、「ブリュット・レゼルヴ」がノンヴィンテージ・ブリュット部門で世界一を獲得したシャンパーニュ。世界でもっとも称賛されるシャンパーニュのブランドTop30にもランクインしています。
「ロゼ ソレラ NV」はアルコール度12.5%のロゼで、果実の風味と繊細に香るスパイスが絶妙に調和したユニークなシャンパーニュです。
ソレラという原酒を継ぎ足し続ける手法で熟成したピノ・ノワールのリザーヴワインも加わり、繊細なタンニンと美しい泡、フルーティな香りがエレガントに口の中に広がる味わいでしょう。
ビルカール サルモン シャンパーニュ ブリュット ナチュール NV(化粧箱入り)
「ビルカール サルモン ブリュット ナチュール NV」は、フランスの星付きレストランではオンリスト必須のシャンパン。
本品は生産者、ビルカール サルモンによる10年ぶりの新キュヴェです。2008年~2014年までのブドウを贅沢にブレンドし、48ヶ月の熟成を経て創り出されています。
アルコール度は12%で色合いは淡いゴールド。フローラルでドライフルーツやブリオッシュを感じさせる複雑で官能的な香りから、だんだんとレモン・ベルベーヌの魅惑的なハーブの香りに変化します。
しっかりした口当たりと、絶妙なミネラル感を楽しめる魅力的なワインです。
おすすめのスパークリングワイン(微発泡ワイン)3選
スパークリングワインには、低アルコールでありながら、シャンパンのような味わいを感じられるものが多く存在します。ここではおすすめのスパークリングワイン3選を紹介します。
ラ スピネッタ ブリッコ クワリア モスカート ダスティ 2022
ラ スピネッタ社の名を海外に知らしめた「ブリッコ クワリア モスカート ダスティ」。世界中のレストランやワイン評論家から高い評価を受け、イタリア国内でも高級レストランでしか見ることのできない稀少なワインで、モスカート・ダスティの逸品です。
モスカートダスティの中でも控えめでやさしい味わい、4.5%の微アルコールを特徴としています。
乾杯の1杯としてもおすすめですが、アップルパイやフルーツタルト、ビスケットやアイスクリームなどとともに、デザートにもよくあいます。
フィールドレコーディングズ サラダ デイズ NV
単一畑のブドウを使用した「フィールド・レコーディングス」。地域や畑の知名度にとらわれず品質にこだわりをもって造られています。どのワインも一定の品質基準を保ち、ブドウのクオリティを実感させられるワインとして知られています。
「フィールドレコーディングズ サラダ デイズ NV」は、100%オーガニック栽培のブドウで造られたアルコール度数9.9%の無添加・ナチュールワインです。シャルドネ、シュナン・ブラン、コロンバールの3種のブレンドよる1本で、グースベリー、ライチ、洋梨の上品な味わいが魅力です。
添加物なし・野生酵母・SO2は自然発生分のみで造られています。サラダランチによく合うスパーリングワインなので、ヴィーガンや自然志向の人にもおすすめです。
レ コンテッセ ヴェルドゥツオ フリッツァンテ NV
イタリアに位置するレ コンテッセは、多くの生産者から泡作りのスペシャリストとして定評のあるシャンパーニュ。果実の美味しさを活かしつつ、きめ細やかな泡で仕上げるこだわりの手法が特徴です。
「ヴェルドゥツオ フリッツァンテ NV」は、ハイレベルな発泡性スパークリングワインでアルコール度は10.5%。ほかのスパークリングワインよりもガス圧が低く、アルコール度も低いので、食中酒にも最適な逸品です。
緑色を帯びた見た目に、トーストしたアーモンドやハチミツ、リンゴの香りが特徴。すっきりとドライな口当たりの中にブドウの優しい旨みを感じられる一品です。
まとめ
きめ細かい泡と華やかな香りに、さまざまなシーンで重宝されるスパークリングワイン。その中でも、より高アルコールかつ高級感を演出できるシャンパンは世界中で愛され続けています。
シャンパンは酔いやすいと思われがちですが、適切な飲み方を知っておけば、記念日やお祝い、ちょっとした日常の自分へのご褒美に楽しめるお酒です。
飲まれるシーンや自分の好み、お酒の強さに合わせて、シャンパンだけでなくスパークリングワインからも幅広く検討して探し、ぜひその魅力を楽しんでみてください。