シャンパンのおすすめ6選!お手頃なものから高級シャンパンまで紹介
「シャンパンは種類が多くて、どれを選べばよいかわからない」という人もいるでしょう。また、シャンパンとスパークリングワインはどう違うのか、よくわからない人も多いのでしょう。
この記事では、シャンパンとはどのようなワインなのか、どのようなポイントで選べばよいのかを詳しく解説しています。
おすすめのシャンパンも6本紹介していますので、シャンパンをお探しの人はぜひ参考にしてください。
目次
シャンパンとはどんなワイン?
「シャンパン」とは、フランス北部のシャンパーニュ地方で造られるスパークリングワインです。シャンパンはシャンパーニュを英語読みしたもので、意味に違いはありません。
シャンパンには産地・製法・ブドウ品種など厳しい規定があり、それを遵守していないものはシャンパンの名称を名乗れないと決められています。
シャンパンの産地
シャンパンを名乗るには、フランスのシャンパーニュ地方で造られていることが大前提です。
厳密にいうと、シャンパーニュ地方にある319市町村で作られた製品に、シャンパンを名乗ることが認められています。中でも17の村に「グラン・クリュ(特級畑)」、44の村に「プルミエ・クリュ(1級畑)」の呼称が許されており、その伝統と品質が守られ続けているのです。
シャンパーニュ地方の冷涼で厳しい気候条件と石灰質の土壌によって、他の地方で造られるものとは違う、シャンパン独特の味わいが生み出されています。
シャンパンの製法
シャンパンを名乗るためには「瓶内二次発酵(シャンパーニュ方式・トラディショナル方式とも呼ばれる)」で造らなければなりません。
瓶内二次発酵とは、スティルワイン(炭酸の入っていないワイン)を瓶詰めして糖分と酵母を加え、瓶内で発酵させる方法です。密閉された瓶で発酵させることで、発生した炭酸ガスがワインに溶け込み、発泡性ワインとなります。
瓶内熟成期間も最低15ヶ月以上(ヴィンテージシャンパンは36ヶ月以上)と長く、たいへん手間暇がかかります。伝統的な瓶内二次発酵で造ることによって、きめ細やかな泡立ちと奥深い味わいとなるのが特徴です。
シャンパンに使われるブドウ品種
シャンパンに使用されるブドウ品種も決められており、基本的にシャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエの3種類となっています。その他にも、栽培面積はシャンパーニュ地方全体の0.3%と少ないですが、アルバンヌ、プチ・メリエ、ピノ・ブラン、ピノ・グリという4種類のブドウも使用が許されています。
また、シャンパンを造るためのブドウは、すべて手摘みで収穫しなければなりません。
スパークリングワインとの違い
シャンパンとスパークリングワインはよく混同して使われますが、意味合いが少し異なります。
一般的に、3気圧以上の炭酸ガスの入った発泡性ワインは、すべてスパークリングワインのカテゴリーに含まれます(1~2.5気圧の物もスパークリングワインとされますが、弱発泡性ワインとして区別されます)。
シャンパンはスパークリングワインの中の1種類であり、上記にある厳しい基準を守って造られているものです。
なお、シャンパンのガス圧は平均で5〜6気圧となっています。
安い!お手頃価格のおすすめシャンパン
品質と価格のバランスが取れた、お手頃価格にシャンパンを2種類紹介します。
ジョセフ ペリエ シャンパーニュ キュヴェ ロワイヤル ブリュット NV
キュミエールの自社畑であるダムリー、オーヴィレール、ヴェルヌイユの約20以上の異なるクリュのぶどうをブレンド。
温度管理されたステンレスタンクで一次発酵させ、その後マロラクティック発酵を実施。瓶内二次発酵後最低3年間熟成させます。
ヴァン・ド・レゼルヴは約20%、ドサージュは8g/L未満。淡い黄金色を帯びフレッシュで爽快さがあり、そして繊細な泡立ちが特徴の丸みのあるボディです。
スパイスやヴァニラのニュアンスもあり、果実味が豊かでバランスの取れた、ジョセフ・ペリエの典型的スタイルのシャンパーニュです。
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アンドレ クルエ シルバー ブリュット ナチュール NV
アンドレ・クルエは、グラン・クリュの「ブジー村」「アンボネイ村」に畑を所有しています。
所有の畑では良質のピノ・ノワールが産出され、一番搾りの搾汁しか使わないというこだわりを持って造られています。ラベル表記に「グラン・クリュ」の記載はありませんが、れっきとしたグラン・クリュのシャンパンです。
ピノ・ノワール100%で造られており、ドサージュ(補糖)を行わないシャンパンは、ブドウの個性がそのまま味わいとして表れている逸品です。
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ギフトやお祝いに!おすすめの高級シャンパン
ギフトとして贈ると必ず喜ばれる、高級シャンパンを2種類紹介します。
ルイ ロデレール クリスタル 2014 (化粧箱入り)
1776年に創業されたルイ・ロデレール社は、200年以上一貫して家族経営を守り通しているワイナリーです。
240ヘクタールの広大な自社畑では、土壌の特性を生かした成熟度の高いブドウが栽培されています。その約半数の畑ではオーガニック栽培に取り組んでおり、シャンパーニュ地方最大級のオーガニック生産者といった一面も持っています。
クリスタルは、ルイ・ロデレールがロシア皇帝アレクサンドル2世の要望によって造った最上級のシャンパンです。2014年は2023年2月時点で最新のヴィンテージとなっており、繊細な塩味を帯び、洗練された味わいです。
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ビルカール サルモン シャンパーニュ ブリュット ロゼ NV(化粧箱入り)
ビルカール・サルモンは1818年に設立され、いまもなお家族経営を守り続ける醸造所です。自社畑は約106ヘクタールであり、40の契約畑からブドウの供給を受けています。
パリの星付きレストランにはすべてオンリストされており、「セレブのシャンパーニュ」として愛されています。
ビルカール・サルモンの造るロゼシャンパンは、ロゼでありながら白ブドウのシャルドネが主体のフレッシュな味わいが特徴です。フランスワイン専門誌「ラ・レヴュー・ド・ラ・フランス」で、クオリティの高いノンヴィンテージ・シャンパン第1位に選出されました。
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飲みやすい!飲み口がやさしいおすすめシャンパン
ここでは、口当たりよく飲みやすいタイプのシャンパンを2種類紹介します。
シャンパーニュ パルメ ロゼ ソレラ NV (化粧箱入り)
シャンパーニュ パルメは、1947年にモンターニュ・ド・ランスの若手醸造家7人によって設立されました。200ヘクタール以上のグラン・クリュとプルミエ・クリュのブドウを使用して生産されています。
特徴として、シェリー造りで使われる手法「ソレラシステム」を導入していることがあげられます。ソレラシステムとは、新しくできたワインを古いワインにつぎ足して熟成させる製法です。35年以上継ぎ足されて熟成してきたワインを使用したロゼシャンパンは、強い果実味と繊細なスパイスの香りが特徴的です。
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ピエール パイヤール レ テッレ ローズ SP 2010
ピエール・パイヤールは、モンターニュ・ド・ランス地区の南部、グラン・クリュのブジー村にあります。
ブジーにある畑の89%では、ピノ・ノワールが栽培されています。しかし、ピエール・パイヤールの所有畑ではシャルドネを30%以上栽培しているのが特徴です。ブドウ畑には15年間化学肥料が一切使われておらず、土壌とブドウの木のバランスを重視した栽培がなされています。
2010年ヴィンテージのロゼシャンパンは、力強さとエレガンスさの融合した味わい深さが特徴です。
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シャンパンの選び方
シャンパンには多くの種類があるため、どのように選べばよいか迷ってしまうことも考えられます。選び方に迷った際は、次にあげるポイントを組み合わせて選ぶのがおすすめです。
- 価格帯で選ぶ
- 味わいで選ぶ
- ブドウ品種で選ぶ
- 色で選ぶ
- シーンで選ぶ
価格帯で選ぶ
購入する際の予算をあらかじめ決めておき、その範囲内で選ぶ方法です。
シャンパンには3つのグレードがあり、一般的にグレードに比例して価格も高くなります。
グレード | 特徴 |
ノン・ヴィンテージ(NV) | 複数の収穫年をブレンドして造られる。いわゆるスタンダード品で、製品による味わいの差は少ない。 |
ヴィンテージ | 単一年で収穫されたブドウのみを使用して造られる。ラベルに収穫年が記載される。造られる年度によって個性の異なるものとなる。 |
プレスティージュ | 生産者が最高級品と定めて造る特別品。ブドウの作柄がよい年だけ造られることが多く、通常は少量生産となる。 |
なお、どの生産者でもヴィンテージやプレスティージュクラスのシャンパンを造っているわけではなく、生産者の意向による部分が大きくなります。
味わいで選ぶ
味わいで選ぶのも、シャンパンを選ぶにはよい方法です。
シャンパンは瓶内発酵の課程で徐々に瓶を逆さまにして澱(おり)を瓶の口に集め、瓶口にたまった澱を凍らせてシャンパンのガス圧で飛ばします。その際に減った目減り分は糖分を含んだリキュールを足す(ドサージュと呼ばれる工程)のですが、その際に糖分の量を調整して、極辛口から極甘口まで7種類のシャンパンが造られます。
表示 | 味わい | 残糖度(1リットルあたり) |
ブリュット・ナチュール (ドサージュ・ゼロ) | 極辛口 | 0~3グラム |
エクストラ・ブリュット | 極辛口 | 0~6グラム |
ブリュット | 辛口 | 0~12グラム |
エクストラ・ドライ | 中辛口 | 12~17グラム |
セック | 中甘口 | 17~32グラム |
ドゥミ・セック | 甘口 | 32~50グラム |
ドゥー | 極甘口 | 50グラム以上 |
これらはラベルに表示されているので、いくつか味わってみて好みの味わいを探してみましょう。
ブドウ品種で選ぶ
シャンパンに使われているブドウ品種はおおむね3種類となりますので、その3種類の特徴から選ぶとよいでしょう。
ブドウ品種 | 特徴 |
シャルドネ(白ブドウ) | フレッシュで繊細な味わいをもたらす。 |
ピノ・ノワール(黒ブドウ) | 力強く濃厚な味わいをもたらす。 |
ムニエ(黒ブドウ) | フルーティでまろやかな味わいをもたらす。 |
なお、シャルドネ(白ブドウ)だけで造られるものは「ブラン・ド・ブラン」、ピノ・ノワール・ムニエ(黒ブドウ)だけで造られるものは「ブラン・ド・ノワール」と呼ばれて区別されます。
色で選ぶ
シャンパンの多くは白ですが、ロゼ(ピンク色)のシャンパンも造られています。
シャンパンのベースとなるワインは白ワインです。白ワインは皮を取った実だけで醸造するため、黒ブドウからも白ワインが造られます。
ロゼシャンパンを造るには、白ワインに赤ワインをブレンドする方法と、ワインを造る際に黒ブドウの皮を残して色を抽出する方法の2種類あります。
ロゼシャンパンは白よりも濃厚で強い味わいとなるのが特徴です。
シーンで選ぶ
シャンパンを飲むシーンやシチュエーションで選ぶのも、また楽しいものです。
パーティーで飲むにはきれいな色のロゼ、自宅用ではノンヴィンテージのお手頃なもの、贈り物には専用ボックスに入ったプレスティージュクラスのものなど、自分の思うままに選んでみるのもよいでしょう。
また、食事に合わせて選ぶのも1つの方法です。シャンパンは乾杯時や食前酒として飲まれるイメージですが、どのような料理にも合わせやすく、食中酒にも適しています。甘口であれば、デザートと合わせて飲むのもおすすめです。
選び方がよくわからなければ、ショップのスタッフに相談してみると、シーンにあったシャンパンを提案してもらえます。
まとめ
シャンパンはフランスのシャンパーニュ地方で造られるスパークリングワインであり、醸造には厳しい基準がもうけられています。
多くの種類が造られているシャンパンですが、価格・ブドウ品種・味わい・色・飲まれるシーンなど、さまざまなポイントで選ぶことが可能です。選ぶのに迷った場合は、自分の好みをショップのスタッフに伝えて選んでもらうのもよい方法です。
さまざまなシャンパンを味わってみて、自分好みのものを探してみましょう。
※この記事は2023年2月現在の情報を基に作成しています。
今後変更されることもありますので、ご留意ください。