CATEGORYカテゴリー

タイヤ

スペアタイヤの交換方法・寿命を徹底解説!非搭載車の代替品とは?

2025.09.08

タイヤのパンクやバーストといったトラブルは、ドライバーにとって突然訪れるリスクのひとつです。そのような万が一に備える装備が「スペアタイヤ」です。

しかし、その種類や搭載状況、交換方法、寿命などについて正しく理解している方は意外と少ないかもしれません。この記事では、スペアタイヤの基礎知識から搭載の有無を確認する方法、緊急時の交換手順、安全性を保つための注意点までを網羅的に解説します。万が一のトラブルに備え、安心・安全なカーライフを送りましょう。

タイヤの種類やサイズに迷って、ネットでの購入に不安を感じていませんか?
フジ・コーポレーションのECサイトなら、車種ごとのマッチング機能や装着イメージのシミュレーション機能が充実しており、初心者の方でも安心してタイヤ・ホイールを選べます。

【フジ・コーポレーションの強み】
●車種・型式からぴったりの製品を検索可能
●見た目も確認できるフィッティング機能
●全国48店舗+取付提携店による安心のアフターサポート
●公式通販なら店舗と同じ商品価格で購入可能

迷っている方こそ、一度見てみてください!
あなたの車に合うタイヤを探す

スペアタイヤとは?

スペアタイヤとは、走行中にタイヤがパンクするなどのトラブルに備えて車に積載されている予備のタイヤのことです。

タイヤのパンクは、2024年度のJAFロードサービス出動理由のデータによると、バッテリー上がりに次いで2位を占める身近なトラブルです。※

そのため、スペアタイヤへの知識はあるに越したことはありません。まずはスペアタイヤの種類について解説します。

※出典:よくあるロードサービス出動理由 | JAF

応急タイヤ(テンパータイヤ)

応急タイヤは、タイヤトラブル時のみに使用する緊急時用のタイヤで、「テンパータイヤ」とも呼ばれます。 

標準装着タイヤと比較してタイヤ幅や接地面積が小さいのが特長で、よりコンパクトに収納できるよう設計されています。そのため、設置スペースや車の積載重量を抑えることが可能です。

しかし、応急タイヤは通常のタイヤに比べて耐久性や走行性能が劣るため、長距離の移動や高速道路での使用は避ける必要があり、あくまでタイヤ交換ができる施設までの緊急用として位置づけられています。

標準装着スペアタイヤ

標準装着スペアタイヤは、現在車に装着されているタイヤと同じサイズ・銘柄のスペアタイヤです。 

搭載スペースにゆとりのある車両では、このタイプのスペアタイヤが採用されることが多く、特にSUVや4×4モデルでは、現在装着されているものと同じタイヤをスペアとして積載する例がよく見られます。

標準装着スペアタイヤは、応急タイヤと比べ重い、積載スペースが必要といったデメリットがあります。

スペースセーバータイヤ

スペースセーバータイヤは、テンパータイヤと同様に緊急時用のタイヤですが、空気が充填されておらずタイヤのサイドウォールを折りたたむことでコンパクトに収納できるのが特長です。 

使用する際には付属のエアポンプで空気を充填する必要があります。かつてはスポーツカーなど荷室が狭い車で採用されていましたが、テンパータイヤの普及などにより、現在生産されている車にはほとんど用いられていません。

スペアタイヤがない車もある

近年、スペアタイヤを搭載する車は減少傾向にあります。その背景にはいくつかの理由が挙げられます。 自動車メーカーは燃費向上のために車の軽量化を進めており、重いスペアタイヤを省くこともその一環です。

また、スペアタイヤはかなりのスペースを必要とするため、これを省くことで車内スペースを拡大し、利便性を向上させています。

さらに、スペアタイヤの交換作業は重く取り扱いが難しい作業です。特に女性や高齢者にとっては負担が大きく、道路上での作業は危険が伴うため、交換を敬遠する傾向があります。

加えて、道路整備が進んだ現代ではパンクの頻度が減り、スペアタイヤが一度も使われることなく廃棄されるケースが多いため、環境への配慮という点からも搭載されることが減少しています。

スペアタイヤ非搭載車の代替品

スペアタイヤの搭載は法律で義務付けられているわけではないため、車検時に必ずしも装備が求められるわけではありません。

スペアタイヤの代わりに、現在主流となっているのはパンク応急修理キットです。スペアタイヤに比べて場所を取らず軽量で、使い方も比較的簡単なことから普及が進んでいます。その他、パンクしても一定距離を走行できるランフラットタイヤも代替装備として存在します。

スペアタイヤがある車か確認する方法

ご自身の車にスペアタイヤが搭載されているかを確認したい場合は、まず以下の場所を目視で確認してみましょう。

  • トランクルーム(ラゲッジルーム)の床下
  • 荷室の側面パネル内
  • リアのアンダーパネルに吊り下げ

SUVやRVなどでは、リアドアの裏(背面)にタイヤカバーに収納された状態で積載されていることもあります。また、まれに車のエンジンルーム内に設置されているケースもあります。

中古車や輸入車など、仕様が分かりづらい場合は、販売店やメーカー系ディーラーに車台番号を伝えて確認するのが確実です。また、車の取扱説明書にも、スペアタイヤの搭載場所が記載されていますので、そちらも併せてご確認ください。

スペアタイヤの交換方法

タイヤのパンクはいつ起こるかわからないトラブルです。もしもの時に慌てず対処できるよう、スペアタイヤへの交換方法を事前に把握しておくことが大切です。

交換時に必要な道具一覧

スペアタイヤの交換には、以下の車載工具が一般的に必要となりますので、事前に搭載されているか確認しておきましょう。

  • 十字レンチ(ホイールナットレンチ)

ホイールを固定しているナットを緩めたり締め付けたりする工具です。

  • トルクレンチ

ボルトやナットを決められた力(トルク)で締め付けられたことを確認するための工具です。

  • ジャッキ

車体を持ち上げるための工具です。

  • ジャッキハンドル

ジャッキを操作するための道具です。

  • 輪止め

交換作業中に車が動き出すのを防ぐために、タイヤに固定して使用する道具です。

  • 三角表示板、警告灯、発炎筒

停止車両があることを後続車に知らせるために使用します。

車載工具の収納場所は車種によって異なりますが、スペアタイヤの近くや荷室のフロア下、荷室内の工具スペースなどに収められていることが多いです。

スペアタイヤ交換の手順

ここでは、基本的な交換手順をわかりやすく解説します。作業は比較的シンプルですが、誤った方法で行うと事故につながる恐れがあります。特にジャッキアップ中は車両が不安定になるため、慎重に作業を進めることが重要です。

1.安全な場所に停車する

後続車からはっきりと見え、他の車の走行を妨げない安全な場所に車を停めます。作業を安全に行うためにも、平坦で地面が固い場所を選びましょう。

2.輪止めを設置する

オートマチック車はシフトレバーをP(パーキング)に、マニュアルシフト車はギヤを1速(ロー)またはR(後退)に入れ、必ずパーキングブレーキを作動させます。

交換するタイヤの対角線上の車輪に輪止めをしっかりと噛ませ、車が動き出さないようにします。また、三角表示板や警告灯、発炎筒などを用いて、停止車両があることを後続車に知らせましょう。非常点滅灯(ハザードランプ)も点滅させます。

3.ナットを緩める

ジャッキアップする前に、パンクしたタイヤのホイールナットを十字レンチなどを使用して少しだけ緩めておきます。ホイールキャップが装着されている場合は、先に外しましょう。

4.ジャッキアップを行う

外したいタイヤ・ホイールを持ち上げられるジャッキアップポイントにジャッキを当てて、タイヤが地面から少し離れるまで上げていきます。ジャッキアップポイントは車の取扱説明書に記載されていますので、事前に確認しておきましょう。

5.タイヤの取り外し・交換を行う

緩めておいたホイールナットをタイヤからすべて取り外し、パンクしたタイヤを外します。外したタイヤは、ジャッキが外れた際の事故防止策としてボディの下に入れておくと良いでしょう。次にスペアタイヤを取り付けます。

6.ナットの仮締めを行う

スペアタイヤを取り付けたら、十字レンチやホイールナットレンチを使用して、ナットを仮締めします。

ナットは対角線の位置関係にある順で締めるのが基本です。例えば、ナットが5つの場合は「上→右下→左上→右上→左下」の順番で締めます。4つの場合は「上→下→左→右」の順で締めます。

その際、ナットは一気に締めず、2、3回に分けて仮締めし、タイヤのガタつきがなくなるまで均等に締めます。

ホイールがしっかり固定されれば、仮締めは完了です。

7.ジャッキダウンを行う

車体を地面におろした後、ジャッキを外します。

8.本締めする

本締めはトルクレンチを使用します。緩みが無いよう、仮締めの時と同じように対角線上の順で、2回から3回に分けてホイールナットをしっかりと締め付けます。力任せに締め付けるとボルトが破損する可能性があるので、車の取扱説明書に記載されている規定トルクで締め付けることが重要です。

車載のホイールナットレンチで作業した場合は、できるだけ早くタイヤ専門店や修理工場、ガソリンスタンドなどで規定のトルクで本締めを行ってもらいましょう。

不安な場合はロードサービスや専門家に頼む

タイヤ交換に不慣れな場合や、高速道路上など危険な場所での作業は、無理に自分で交換せずロードサービスに連絡することが重要です。プロに依頼することで、安全かつ確実にタイヤ交換が行えます。

未使用でも交換推奨!スペアタイヤの寿命

スペアタイヤは普段使用しないため、点検の機会も少ないかもしれません。しかし、スペアタイヤも走行しているタイヤと同じようにゴム素材ですので、使用していなくても経年劣化します。緊急時にいざ使おうと思った時に劣化していては、その役割を果たせません。

ここではスペアタイヤの寿命を解説します。

スペアタイヤの寿命

タイヤのゴムは時間の経過と共に固くなり、ひび割れを起こす可能性があります。特に、アンダーフロアに吊り下げられるなど車外に露出しているスペアタイヤは、日光(紫外線)や風雨の影響で劣化が早く進行する可能性があります。 

また、スペアタイヤも空気は少しずつ抜けていきますので、定期的に空気を充填し、指定空気圧に調整することが重要です。

なお、日本のタイヤメーカーでは、使用開始後5年以上経過したタイヤについては、継続使用に適しているかどうか速やかにタイヤ販売店等での点検を受けることを推奨しています。

さらに、製造後10年経過したタイヤは新品タイヤに交換することが望ましいです。これはスペアタイヤについても同様です。もし10年以上同じ車に乗っていてスペアタイヤの交換をしたことがない場合は、一度点検することをおすすめします。

スペアタイヤのよくある質問

スペアタイヤに関して、多くの方が疑問に思われる点についてお答えします。

スペアタイヤはどのくらいの距離・速度で走れる?

スペアタイヤはあくまで緊急時に一時的に使用するための応急用タイヤです。一般的なテンパータイヤの場合、走行速度は80km/h以下、走行距離の目安は100km程度とされています。長期間の使用は想定されていません。 そのため、スペアタイヤに交換した場合は、できるだけ早くタイヤ専門店や修理工場、ガソリンスタンドなどで標準タイヤへの交換を行うようにしてください。

スペアタイヤをつけっぱなしにしたらどうなる?

スペアタイヤのなかでも、応急タイヤやスペースセイバータイヤは収納性や取り付けやすさを実現するために、標準タイヤよりも軽量かつ細く小さく設計されています。そのため、左右の回転差が一定でなくなるため、デファレンシャルギア(差動装置)に過度な負荷がかかり、長期間使用し続けると損傷の原因となるおそれがあります。

さらに、一度でも使用すればタイヤが急速に劣化する可能性も否めません。そのため、スペアタイヤはあくまで緊急時の応急用であることを忘れず、装着後は速やかに通常のタイヤへ交換することが大切です。

まとめ

スペアタイヤは、パンクやバーストといった突発的なトラブルに対応するための重要な装備です。種類によって使い方や制限が異なり、正しい知識がなければ安全に対応することは困難です。

近年では、スペアタイヤを搭載しない車も増えており、代替手段としてパンク修理キットやランフラットタイヤが普及しています。しかし、これらでは対応できないケースもあるため、自身の車両に合った備えを確認することが大切です。

また、スペアタイヤは使用していなくても経年劣化するため、定期的な点検と適切な交換が必要です。万が一の際に安全かつ迅速に対応できるよう、交換方法や必要な工具もあらかじめ確認しておきましょう。

安全・安心なカーライフを送るためにも、スペアタイヤの状態を見直し、必要に応じて整備・交換を検討することをおすすめします。なお、スペアタイヤは購入できる場所が少ないため、ディーラーに問い合わせるといいでしょう。

ノーマルタイヤ(サマータイヤ)やスタッドレスタイヤの購入や交換を検討されている方は、ぜひフジ・コーポレーションのECサイトをぜひご活用ください。

タイヤの種類やサイズに迷って、ネットでの購入に不安を感じていませんか?
フジ・コーポレーションのECサイトなら、車種ごとのマッチング機能や装着イメージのシミュレーション機能が充実しており、初心者の方でも安心してタイヤ・ホイールを選べます。

【フジ・コーポレーションの強み】
●車種・型式からぴったりの製品を検索可能
●見た目も確認できるフィッティング機能
●全国48店舗+取付提携店による安心のアフターサポート
●公式通販なら店舗と同じ商品価格で購入可能

迷っている方こそ、一度見てみてください!
あなたの車に合うタイヤを探す

※この記事は2025年7月現在の情報を基に作成しています。
今後変更されることもありますので、ご留意ください。