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スタッドレスタイヤ

スタッドレスタイヤの空気圧とは?適正値よりも高めや低めに設定すべきなのかも解説

2022.10.18
タイヤの空気圧を点検するスタッフ

スタッドレスタイヤの空気圧は自動車メーカーが決めている適正空気圧にあわせて調整することが大切になります。
なぜなら、スタッドレスタイヤもノーマルタイヤと同様に、空気圧を適正に設定したとき、最も性能が発揮されるように設計されているためです。
スタッドレスタイヤの空気圧に過不足があると、タイヤの寿命が短くなったり、重大な事故につながったりする恐れがあります。

本記事では、スタッドレスタイヤの空気圧の適正値を確認する方法や、空気圧に過不足があるときのタイヤへの影響などをわかりやすく解説します。
空気圧の調整方法や調整するタイミングについても解説しているため、ぜひご一読ください。

スタッドレスタイヤの適正な空気圧は自動車メーカーによって異なる

タイヤの空気圧を点検

スタッドレスタイヤの適正な空気圧は、車に標準装備されているタイヤとサイズが変わらない場合「車両指定空気圧」と同じです。
車両指定空気圧とは、車が安全かつ快適に走行できるよう、自動車メーカーが車ごとに設定している適正空気圧です。

運転席側のドア付近に貼り付けられているシールや、自動車の取扱説明書などで確認できます。
車両指定空気圧は「kPa(キロパスカル)」と「kg/cm2」の2種類の単位で表記されるのが一般的です。

たとえば「240{2.4}」と表記されていた場合、車両指定空気圧は240kPa{2.4kg/cm2}となります。
装着するタイヤのサイズが同じであっても、装着される車種によって車両指定空気圧は異なる場合があります。
これは車両指定空気圧が、タイヤのサイズだけでなく車ごとの重量や形状、バランスなども考慮して設定されているためです。

また前輪駆動車(FF車)や前後のタイヤサイズが違う車など、前後どちらかのタイヤに多くの負担がかかる車は、前輪と後輪で車両指定空気圧が異なる場合があります。

スタッドレスタイヤとノーマルタイヤで適正値は変わらない

スタッドレスタイヤとノーマルタイヤでは、ゴムの硬さや溝の深さなどが異なります。
しかし、タイヤのサイズが同じである場合、スタッドレスタイヤに履き替えたからといって、ノーマルタイヤと異なる空気圧に設定する必要はありません。

なお、1年中スタッドレスタイヤを履き続けるのは避けましょう。夏場にスタッドレスタイヤを利用すると「燃費が悪化する」「車を制御しにくくなる」などさまざまな悪影響が生じる恐れがあるためです。

スタッドレスタイヤの空気圧は高めや低めでも大丈夫?

タイヤの空気圧計

スタッドレスタイヤの空気圧は「車両指定空気圧よりも高めや低めに設定しても問題ないのか」について、タイヤの空気圧に過不足がある場合に生じる影響もあわせて解説していきます。

空気圧は自動車メーカーが指定する適正値+20kPaまでなら問題ない

自然な空気漏れによって、タイヤの空気圧は時間の経過とともに低下するといわれています。そのためブリヂストンやヨコハマタイヤなどのタイヤメーカーは、空気漏れを考慮して車両指定空気圧±0〜+20kPaでの調整を推奨しています。

たとえば車両指定空気圧が240kPaであれば、240〜260kPaの範囲で空気圧を調整するとよいでしょう。

また気温が10℃下がると、タイヤの空気圧は約10kPa下がるといわれています。空気圧を適正値よりも高めに設定することで、気温が低下しても空気圧不足になりにくくなります。

タイヤの空気圧が高すぎる場合の影響

車両指定空気圧+20kPa以内であれば、タイヤの空気圧を高めに調整しても問題ありません。
しかし、車両指定空気圧+20kPaを超えて空気圧を調整してしまうと、タイヤに以下のような悪影響が生じる恐れがあります。

  • タイヤが傷つきやすくなる
  • センター摩耗が発生しやすくなる
  • 乗り心地が悪化する など

空気圧が高すぎるとタイヤが衝撃を吸収しにくくなってしまい、縁石と接触した際に傷が付きやすくなります。

また、タイヤの形状を保持するための補強材である「タイヤコード」が切れてしまいかねません。

タイヤの中心部分のみが摩耗してしまうのも、高すぎる空気圧が原因です。中心部分のみが著しく摩耗すると、タイヤが地面に接している部分(トレッド面)の両端(ショルダー部)の溝が十分に残っていても、交換が必要となります。

ほかにも空気圧を高くしすぎると、タイヤのクッション性能が低下し、段差や凹凸での衝撃が車に伝わりやすくなって乗り心地の悪化につながります。

タイヤの空気圧が低すぎる場合の影響

タイヤの空気圧が車両指定空気圧を下回った場合、以下のような影響が生じる恐れがあります。

  • 燃費が悪化する
  • 偏摩耗が起こりやすくなる
  • タイヤがヨレやすくなって操縦安定性能が低下する
  • バーストするリスクが高くなる など

空気圧が低いと、タイヤの接地面積が増えるため、車が進んだときにタイヤが受ける抵抗も増えて燃費が悪化します。

偏摩耗とは、タイヤが部分的に摩耗した状態のことです。空気圧が不足していると、トレッド面の片側あるいは両側だけが摩耗し、タイヤの寿命が短期化する恐れがあります。

また、空気圧が不足した状態で高速道路走行すると、タイヤを横から見たときにウェーブ状に変形してしまう「スタンディングウェーブ現象」が起こりやすくなります。

高速道路を走行中にスタンディングウェーブ現象が発生すると、タイヤがバーストする恐れがあり大変危険です。

高速道路を利用する前は、タイヤの空気圧が車両指定空気圧を下回っていないか必ず確認しましょう。

可能であれば路面や天候に応じて空気圧の高低を調整する

雪道を走る車とタイヤ

スタッドレスタイヤは、車両指定空気圧に合わせることで「雪」と「氷」という性質が異なる路面のどちらでも走行できるように設計されています。そのため、一般的には車両指定の空気圧にしておくことが適正とされています。
しかし、路面のコンディションや天候によって、空気圧を変えることでよりスムーズな走行が望めます。

たとえば新雪の雪道を走行するときは、車両指定空気圧よりも空気圧を低く設定してタイヤの接地面積を増やすことで、万が一やわらかい雪の中に埋もれたときに脱出しやすくなるとされ、また、アイスバーンをはじめとした硬くて平らな道を走行するときは、車両指定空気圧よりも空気圧を高くして接地面の圧力を高くすることで滑りにくくスムーズな走行が可能になるとも言われています。

ただし、一方で路面の状況は常に変化しており、時間の経過とともに適正な空気圧が変わる可能性があるため、こまめに調整する必要があります。

なお、一般道と高速道路でスタッドレスタイヤの空気圧を変える必要はありません。

インチダウンしたときの空気圧は業者に相談する

タイヤのサイズ表記

インチダウンとは、タイヤの外側の大きさは変えずにホイールのサイズを小さいものに交換することです。
インチダウンをした場合、適正な空気圧が車両指定空気圧と異なる場合があります。

車に標準装備されているタイヤとサイズが異なる場合、専用の機器を使って適正空気圧を再計算する必要があるため、カーディーラーやカー用品店に相談しましょう。

スタッドレスタイヤの空気圧の確認方法

タイヤの空気圧を点検

ここまで、スタッドレスタイヤの空気圧を自動車メーカーが定める車両指定空気圧に沿って調整することの大切さについて解説しました。

ではスタッドレスタイヤの空気圧は、どのように確認して調整すればよいのでしょうか。
ここでは空気圧の確認方法やポイント、確認するタイミングなどを解説します。

なおスタッドレスタイヤの空気圧の確認方法は、ノーマルタイヤと同じです。

空気圧の確認方法とポイント

タイヤの空気圧を確認するときのポイントは、以下のとおりです。

  • 冷えた状態で点検する
  • エアゲージを利用する
  • バルブやホイールもあわせて点検する

1つずつ解説していきます。
タイヤの空気圧は、走行によってタイヤが温まっていない冷えたときに点検することが大切です。

走行後は、タイヤ内部の空気が温められることで空気圧が上昇しています。温かいときに空気圧を調整すると、タイヤが冷えたときに空気圧不足が生じる可能性があります。

そのため空気圧は、走行前、もしくは走行開始からできるだけ早いタイミングで点検・調整するのが望ましいです。

冷えた状態で点検する

タイヤの空気圧は、走行によってタイヤが温まっていない冷えたときに点検することが大切です。
走行後は、タイヤ内部の空気が温められることで空気圧が上昇しています。温かいときに空気圧を調整すると、タイヤが冷えたときに空気圧不足が生じる可能性があります。

そのため空気圧は、走行前、もしくは走行開始からできるだけ早いタイミングで点検・調整するのが望ましいです。

エアゲージを使用する

自分自身でタイヤの空気圧を点検する際は「エアゲージ」を利用しましょう。
タイヤの空気圧が適正かどうかは、目視だけでは確認できません。

とくに側面から見たときのタイヤのゴム部分が薄い「低扁平タイヤ」を履いている場合、目視で空気圧の過不足を判断しにくいため、エアゲージは必須といえます。

なお装着中のタイヤだけでなく、スペアタイヤの空気圧も忘れずに確認しましょう。スペアタイヤの空気圧も定期的に点検して調整することで、装着中のタイヤがパンクしたときにスペアタイヤが空気圧不足になっている事態を回避できます。

バルブやホイールを点検する

タイヤの空気圧とあわせて確認したいのが「バルブ」と「ホイール」です。
バルブとは、タイヤに空気を挿入する部分を指します。タイヤを長く使用していると、バルブのゴム部分が劣化して空気が漏れてしまうことがあるため、空気圧同様に定期的な点検が必要です。

洗剤を溶かした水をバルブ付近につけて、泡が発生するかどうかで、バルブから空気が漏れているか確認できます。

ホイールは、変形していると「タイヤから空気が抜けやすくなる」「タイヤが偏摩耗しやすくなる」などが起こりやすくなります。ホイールの変形が疑われる場合は、専門機材での修理が必要となるため、整備工場やタイヤ専門店などに相談しましょう。

月に1回の頻度でチェックする

自然空気漏れによるタイヤの空気圧は、1ヶ月で約10kPa(0.1kg/cm2)下がるといわれています。たとえばタイヤの空気圧を240kPaに調整した場合、1ヶ月後には約230kPa、2ヶ月後には約220kPaに低下しているのです。

そのため1ヶ月に1度は、エアゲージを使ってタイヤの空気圧をチェックするのが望ましいです。エアゲージを持っていない場合は、以下の場所で空気圧を点検してもらう方法もあります。

  • ガソリンスタンド
  • カーディーラー
  • カー用品店
  • タイヤ専門店
  • 自動車修理工場 など

空気圧点検を無料で行ってくれるところもあれば、数百円程度の費用がかかるところもあります。

また、空気圧をチェックする頻度を減らしたいのであれば「窒素ガス」を充填するのも方法です。窒素ガスは、空気よりもタイヤから漏れ出しにくいため、空気圧が低下しにくくなります。

ただし窒素ガスの充填には、タイヤ1本につき500円程度の費用が必要です。またカー用品店や自動車整備工場など専用の設備がある場所でなければ、窒素ガスは充填できません。通常の空気を充填するよりも、費用や手間がかかる点に注意が必要です。

まとめ

雪道を走るスタッドレスタイヤのアップ

スタッドレスタイヤの空気圧は、自動車メーカーが定める「車両指定空気圧」にあわせて設定しましょう。また車両指定空気圧を基準として±0〜+20kPaの範囲で設定すると、自然の空気漏れや気温の低下に備えられます。

タイヤの空気圧は、1ヶ月に1度はエアゲージを使って点検し、必要に応じて調整するのが望ましいです。

エアゲージを持っていない人や自身での点検が難しい人は、最寄りのガソリンスタンドやカー用品点などでタイヤの空気圧を点検・調整してもらうとよいでしょう。