失敗しない!スタッドレスタイヤの選び方とこの冬のおすすめ5選
冬に向けて新しいスタッドレスタイヤの購入を検討している人もいるでしょう。しかし、「はじめての購入で選び方がわからない」「コストを抑えつつも性能がいいものを選びたい」という人も多いのではないでしょうか。
本記事では、スタッドレスタイヤを選ぶ際に押さえておきたい3つの重要な性能について解説します。さらに、タイヤ選びの流れについても詳しく紹介していきます。
記事の後半では、おすすめのスタッドレスタイヤ5選も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
スタッドレスタイヤ選びでチェックしたい3つの性能
最初にスタッドレスタイヤの性能について知っておくと、タイヤ選びの際に役立ちます。ここでは、スタッドレスタイヤの基本である3つの性能について解説します。
氷上性能
氷上性能とは、凍結した路面やアイスバーンなど、氷の上でタイヤがどれだけ効果的にグリップし、安全に走行できるかを示す性能のことです。氷上性能が高いタイヤほど、凍結した路面での滑りを防ぎ、ブレーキやハンドリングが安定しやすくなります。特に、凍結路面での加速や減速、カーブを曲がる際の安全性に大きく関わる重要な性能です。
スタッドレスタイヤを選ぶ際、冬の道路状況に合わせて氷上性能を重視することが、凍結した路面での安心感につながります。
雪上性能
雪上性能とは、雪道での走行時にどれだけ安定して加速・減速・停止・曲がることができるかを示す性能のことです。雪上性能が高いほど、積雪路面でもタイヤがしっかりと路面を捉えて安全に走行することが可能です。
積雪地帯や豪雪地帯を走行する際には、雪上性能が高いタイヤを選ぶことが安全な走行につながります。
性能持続性
性能持続性とは、スタッドレスタイヤとしての機能がどれだけ長く維持されるかを表す性能です。性能持続性が高ければ、タイヤの寿命が延び、交換頻度を抑えることができるため、経済的なメリットがあります。
耐摩耗性
耐摩耗性は、タイヤがどれだけ摩耗しにくいかを表す性能です。耐摩耗性が高いタイヤほど、摩耗が進む速度が遅くなり、結果的に長期間使用できるようになります。
スタッドレスタイヤの選び方と流れ
スタッドレスタイヤを選ぶときの流れは以下のとおりです。
- 車のタイヤサイズを確認する
- 車のボディタイプに適合するタイヤを選ぶ
- スタッドレスタイヤの性能を確認する
- 価格・予算を確認する
詳しく見ていきましょう。
1.車のタイヤサイズを確認する
スタッドレスタイヤを選ぶときは、まず車のタイヤサイズを確認しましょう。車のタイヤサイズは「タイヤのサイドウォール(側面)」「空気圧ラベル」「取扱説明書」などから確認できます。
タイヤのサイドウォール(側面)や空気圧ラベルには、「225/65R17」などの数字とアルファベットが刻印されており、これが純正のタイヤサイズを表しています。
確認したタイヤサイズをもとに、同じサイズのスタッドレスタイヤを探しましょう。
2.車のボディタイプに適合するタイヤを選ぶ
次に、車のボディタイプに適合するスタッドレスタイヤを選びます。セダンやミニバン、SUVや軽など、ボディタイプによって車両の重量や重心、性能など特性が異なるため、タイヤメーカーによってはボディタイプに合せた専用タイヤを展開しているケースもあります。
たとえば、SUV専用スタッドレスタイヤの場合、SUV専用のトレッドパターンを採用し、通常モデルよりも剛性が向上しているケースがあります。メーカーによって専用タイヤの展開はさまざまなので、ボディタイプのほか、専用タイヤがあるかどうかも確認してみましょう。
3.スタッドレスタイヤの性能を確認する
続いて、適合するスタッドレスタイヤの性能を確認します。スタッドレスタイヤといっても、銘柄によって氷上性能や雪上性能、性能持続性、耐摩耗性に違いがあります。
各性能については、本記事「スタッドレスタイヤ選びでチェックしたい3つの性能」で記述していますので参考にしてください。
普段の使用環境に合わせて、最適なスタッドレスタイヤを選ぶことが大切です。自分の走行環境に合ったタイヤを見つけ、安心して冬道を走行しましょう。
口コミもチェックしよう
口コミは、実際にスタッドレスタイヤを使用しているユーザーからの貴重な情報源です。しかし、すべての口コミが必ずしも信頼できるわけではありません。信用性を判断するためには、以下のポイントに気を付けて確認しましょう。
- 複数の口コミを確認する
一つの口コミだけで判断するのは危険です。良い口コミと悪い口コミの両方を確認し、多くの意見を参考にすることで、偏った情報に惑わされるリスクを減らせます。
- 具体性があるかをチェックする
「良い」「悪い」といった抽象的な表現よりも、「雪道でのグリップがしっかりしている」や「耐久性が高い」といった具体的な使用感が書かれている口コミの方が信頼できる可能性が高いです。
- 自分の環境に合っているかを確認する
口コミを書いた人の走行環境(都市部、山間部など)や使用目的(通勤、レジャー)と自分の環境が似ているかを確認しましょう。自分の使い方に合った条件で評価されているかどうかを見極めることが大切です。
- 極端な意見には注意する
過度に良い評価や極端に悪い評価は、場合によっては実際の使用感を反映していないことがあります。バランスの取れた評価のほうが信頼性は高いでしょう。
これらのポイントに気を付けて口コミを参考にすれば、スタッドレスタイヤ選びの失敗を避けやすくなります。
4.価格・予算を確認する
スタッドレスタイヤを選ぶ際には、価格や予算をしっかりと確認することが重要です。スタッドレスタイヤの価格は、メーカーや銘柄、サイズによって異なり、さらに交換時には工賃もかかります。特に、4本すべてのタイヤを交換する場合には、総額が高額になることもあります。
ただし、価格が安いからといって、必ずしもコストパフォーマンスが良いとは限りません。相場よりも安価なタイヤの場合、性能や耐久性が十分でないことがあるため、安全性を犠牲にしてしまうリスクも考慮する必要があります。
予算内でタイヤを選ぶ際は、氷上性能や雪上性能、耐摩耗性能といった性能面とのバランスを見ながら、コストパフォーマンスの良いタイヤを選ぶようにしましょう。 購入後に後悔しないためにも、価格だけでなく、総合的な性能をしっかりと確認することが大切です。
お得に購入する方法は以下の記事で紹介しています。
スタッドレスタイヤおすすめ7選!選ぶポイントや安く買う方法も解説
【走行シーン別】スタッドレスタイヤの選び方
スタッドレスタイヤによって雪上性能や氷上性能などに違いがあるので、走行シーンに合わせてスタッドレスタイヤを選ぶのもいいでしょう。
ここでは、走行シーン別のスタッドレスタイヤの選び方を紹介します。
積雪地域なら雪上性能を重視
積雪地域や豪雪地帯に住んでいる場合は、スタッドレスタイヤを選ぶ際に「雪上性能」を重視することが重要です。
積雪した路面では、タイヤがどれだけ効率的に雪をかき分けて走行できるかがポイントになります。雪上性能が低いタイヤでは、積雪路面での空転やスリップのリスクが高まるため、雪が深いエリアでは特に注意が必要です。サマータイヤはもちろんのこと、雪上性能の低いスタッドレスタイヤを使用すると、雪道での走行が難しくなる可能性もあります。
雪が降らないところから積雪地域に行く機会がある場合はバランス型
普段は雪が降らない地域に住んでいる方の中には、スタッドレスタイヤが不要だと考える方もいるでしょう。しかし、スキーなどのレジャーで積雪地域に行く機会がある場合は、スタッドレスタイヤの装着が必要です。
とはいえ、雪道を走行する機会が少ない場合は、バランス型のスタッドレスタイヤを選ぶのがおすすめです。
基本的な雪上性能を備えつつ、ドライ路面やウェット路面でもしっかりと対応できるタイヤを選ぶことで、雪が降らない地域と積雪地域の両方で安全に走行できます。
雪があまり降らない地域では性能持続性の高さを重視
雪があまり降らない地域では、性能持続性が高いスタッドレスタイヤを選ぶことをおすすめします。年に数回しか雪が降らない場合は、雪上性能や氷上性能よりも、タイヤの性能がどれだけ長く持続するかを重視することが大切です。
性能持続性が高いスタッドレスタイヤであれば、通常のタイヤよりも性能が長持ちするため、交換頻度を抑えることができ、経済的なメリットも大きくなります。
スタッドレスタイヤの選び方に迷ったらタイヤの専門家に相談しよう
スタッドレスタイヤの選び方や流れを理解できたものの、結局どのスタッドレスタイヤを選べばいいか悩んでしまったり、わからなくなってしまったりする人もいるでしょう。
どのようなスタッドレスタイヤを選べばいいかわからないときは、タイヤ専門店などのタイヤの専門家に相談することをおすすめします。
タイヤ専門店には、豊富な知識を持ったスタッフが在籍しており、数あるスタッドレスタイヤの中から、予算や用途に合った最適なタイヤを提案してくれます。 ホイールも取り扱っているので、スタッドレスタイヤと同時にホイールの交換も相談できる点も魅力です。
また、車を購入したディーラーも相談先としておすすめできます。ディーラーでは、純正と同じサイズのスタッドレスタイヤを提案してくれるほか、他の部品の点検や整備の相談も可能です。さらに、カー用品店でもスタッドレスタイヤに関するアドバイスを受けることができるでしょう。
この冬おすすめのスタッドレスタイヤ5選
ここでは、さまざまなスタッドレスタイヤの中から、とくにこの冬おすすめのスタッドレスタイヤ5選を紹介します。
・YOKOHAMA/ アイスガード セブンIG70 ・BRIDGESTONE ブリザック VRX3 ・DUNLOP ダンロップ ウィンターMAXX 03 ・MICHELIN X-ICE SNOW ・PIRELLI ウィンター アイスアシンメトリコ プラス |
YOKOHAMA/ アイスガード セブンIG70
おすすめポイント |
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・ウルトラ吸水ゴムを採用し、優れた氷上性能を実現 ・ミニバン、セダン、コンパクトカー、SUVなど幅広いボディタイプに対応 ・従来モデルよりも約14%氷上制動力が向上し、安定した走行が可能 |
YOKOHAMA アイスガード セブン IG70は、アイスガードシリーズ史上最大の接地面積とブロック剛性を確保しています。これにより、氷上での加速性能が従来品よりも約15%、氷上での旋回性能が約7%向上しました。
さらに、新素材であるウルトラ吸水ゴムを使用することで、タイヤと路面の間にできる水膜を効率的に吸収し、凍結した路面でも安定した走行が可能です。
BRIDGESTONE ブリザック VRX3
おすすめポイント |
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・北海道・北東北主要5都市での装着率ナンバーワン ・従来モデルよりも氷上ブレーキ性能が約20%向上 ・新しいトレッドパターンにより優れた耐摩耗性を実現 |
BRIDGESTONE ブリザック VRX3は、ブリザック史上最高性能を実現したスタッドレスタイヤです。セダンやミニバン、SUVや軽自動車など、幅広いボディタイプに適合していることに加え、優れた氷上性能や雪上性能、耐摩耗性を確保しています。
ブリヂストンのフレキシブル発泡ゴムにより、タイヤと路面の間の水分を吸水し、トレッド面と路面がしっかりと接地します。それにより、高いグリップ力がうまれて、凍結路面でも安心して運転できるでしょう。
DUNLOP ダンロップ ウィンターMAXX 03
おすすめポイント |
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・特許取得済みのナノ凹凸ゴムにより、優れた氷上性能を実現 ・従来モデルと比較して、氷上ブレーキ性能が約22%向上 ・特殊設計により、高い性能持続性を確保 |
DUNLOP ダンロップ ウィンターMAXX 03は、氷上性能と性能持続性に優れたスタッドレスタイヤです。特許取得済みのナノ凹凸ゴムにより、氷上の凹凸に合わせてタイヤの形状が変化し、タイヤと氷の密着性が高まることで、凍結した路面でも安定した走行が可能です。
さらに、「MAXXグリップトリガー」という技術が搭載されており、摩耗が進んでもこのトリガーが作用することで、トレッド面に新たな凹凸が形成され、氷をしっかり捉えます。これにより、高い性能を長く維持でき、交換頻度を抑えることが可能です。
MICHELIN X-ICE SNOW
おすすめポイント |
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・新コンパウンドにより優れた雪上性能を実現 ・剛性の高い材質により、高い耐摩耗性を確保 ・全91サイズ中90サイズが低車外音タイヤに該当 |
MICHELIN X-ICE SNOWには、新たに「EverWinterGrip」というコンパウンドが採用されています。この新コンパウンドにより、トレッド面に微細な凹凸がうまれ、積雪路面をしっかりと捉えることで、優れた雪上性能を実現しています。
さらに、剛性の高い材質が新しいコンパウンドに配合されているため、摩耗が進んでもトレッド面の凹凸が再生し続け、高い雪上性能を維持することが可能です。この優れた耐摩耗性により、雪が少ない地域でも長く使用できるスタッドレスタイヤといえるでしょう。
PIRELLI ウィンター アイスアシンメトリコ プラス
おすすめポイント |
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・デュラブルソフトコンパウンドにより、性能持続性が向上 ・特殊なスノートラップ技術で、優れた雪上性能を実現 ・ソフトコアブロックにより、多様な路面状況に対応 |
PIRELLI ウィンター アイスアシンメトリコ プラスは、長期間にわたって高い性能を維持するスタッドレスタイヤです。新しく開発されたデュラブルソフトコンパウンドには、シリカ、レジン樹脂、フィラーが配合され、タイヤの性能が劣化しにくく、長持ちします。
また、3Dバタフライサイプ技術により、エッジ部分の接地圧が高まり、接地面積が広がることで、さまざまな路面状況において優れたグリップ力を発揮します。これにより、雪道や凍結路、乾燥路面でも安定した走行が可能です。
まとめ
スタッドレスタイヤを選ぶときは、「氷上性能」「雪上性能」「性能持続性」「耐摩耗性」の4つの性能をチェックすることが大切です。
そして、スタッドレスタイヤを探すときは、まずは自分の車に適したタイヤサイズを確認し、ボディタイプに合うタイヤを選ぶことが基本です。さらに自分の運転環境や用途に応じたタイヤを選び、予算に合わせた最適な製品を探すといいでしょう。
ただし、価格だけで選ぶのではなく、安全性や性能を十分に考慮し、確実に安全に走行できるかどうかを優先することが大切です。
もし、どのようなスタッドレスタイヤを選んだらいいのかわからない場合は、タイヤ専門店やディーラーなどで相談してください。
※この記事は2024年10月現在の情報を基に作成しています。
今後変更されることもありますので、ご留意ください。