タイヤに釘が刺さったらどうすればいい?対処法や注意点を徹底解説!

車に乗ろうとした際、タイヤに釘が刺さっているのを見つけた経験がある人もいるでしょう。空気が抜けていない場合、走行できるかもしれないと考えるかもしれません。しかし、そのまま走行しても問題はないのでしょうか。
本記事では、タイヤに釘が刺さったときの対処法や注意点について解説します。さらに、釘が刺さったときは修理するべきか、交換するべきかについても紹介します。ぜひ、参考にしてください。
目次
タイヤに釘が刺さった際の対処法
タイヤに釘が刺さったときは、自走できるかどうかで対応が異なります。ただし、自走できるかどうかは、素人が判断するのは難しいでしょう。
空気が抜けていなければ走行できる可能性がありますが、通常は目視で空気が抜けているかどうかを判断することはできません。
見た目では空気が減っていなさそうに見えても、機械を使って空気圧を測ってみると空気が減っているというケースがあります。
そのため、タイヤに釘が刺さっている場合は、目視で判断せず、まず空気圧をチェックすることが大切です。
パンクしていない場合(空気圧が変わっていない場合)
タイヤに釘が刺さっているのを発見後、とくに空気圧に変化がない場合は、低速で短い距離あれば走行できます。
空気圧モニターが装備されている車では、モニターで確認が可能です。空気圧モニターを確認して空気圧に変化がなければ、最寄りのカー用品店やガソリンスタンド、ディーラー、またはタイヤ専門店に車を持ち込み、タイヤを点検してもらいましょう。
空気圧モニターがついていない車については、カー用品店やガソリンスタンドなどで空気圧をチェックしてもらいます。ただし、自走できるかどうかを自分で判断するのは難しいため、スタッフなどに相談して確認してもらうと安心です。
なお、タイヤ交換が必要になった際、ガソリンスタンドやディーラーでは在庫がないケースがあります。そのため、希望のタイヤに交換したい場合は、在庫が豊富なタイヤ専門店に相談するのがおすすめです。
また、空気圧に変化がなかったとしても、走行中に釘が動いてしまい、空気が抜ける可能性もあります。走行中は細心の注意を払いながら運転し、異音やハンドルのブレなどを感じたら、すぐに車を安全な場所に停めましょう。
なお、ランフラットタイヤであれば、パンクしても一定の距離であれば走行できます。ランフラットタイヤであれば修理キットを使用して応急措置をしなくても走行できるので、そのままカー用品店やタイヤ専門店に持ち込みましょう。
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パンクしている場合(空気圧が変わっている場合)
空気圧が著しく低下している場合や、目視でわかるほど明らかにタイヤから空気が抜けていることが確認できる場合は自走してはいけません。その場合は、車載工具を使ってスペアタイヤに交換したり、ロードサービスを呼んだりしましょう。
なお、明らかに空気が抜けている場合は、パンク修理キットで対応できないことがあります。JAFの調査によると、4mm以上の傷はパンク修理キットで応急措置ができないとされています。
さらに、釘などの異物を完全に抜いてしまうと、穴から補修液が漏れ出してしまって応急措置ができません。傷の大きさや損傷箇所、タイヤの状態によってはパンク修理キットを使って応急措置ができないので、注意が必要です。
タイヤに釘が刺さったときの注意点
タイヤに釘が刺さっているのを発見しても、どのような対応をすればいいのかわからない人もいるでしょう。ここでは、タイヤに釘が刺さったときの2つの注意点について解説します。
刺さっている釘は抜かない!
タイヤに釘が刺さっていても、すぐには抜かないようにしましょう。釘が貫通していなければ、タイヤの空気がただちに抜けることはありません。
たとえ釘が貫通していても、空気が抜けるスピードが遅いケースもあります。
釘を抜いてしまうと、パンク修理キットが使えなくなることがあるため、釘は抜かないでください。
無理に走行しない
目視で明らかに空気が減っていることが確認できる場合、安全に走行できないため絶対に走行しないようにしましょう。
また、車載の空気圧モニターで空気圧が低下していることが確認できる場合についても、無理に走行してはいけません。
目視で空気が減っていることが確認できない場合でも、実は空気が減っているといったケースがあります。そのような状態で通常通り走行すると、バーストしてしまうリスクがあります。バーストすると、タイヤの破損だけでは済まず、ボディや足回りを損傷してしまう可能性や大きな事故につながる危険もあるので注意が必要です。
そのため、空気圧が低下している場合は、無理に走行せずに安全な場所に車を停めることが大切です。落ち着いてロードサービスに連絡してレッカーで車を運んでもらったり、スペアタイヤに交換してもらったりしましょう。
なお、高速道路を走行中の場合、スペアタイヤへの交換ができる人であっても、後続車から追突される危険性があり非常に危険です。そのため、自分で交換するのではなく、ロードサービスに連絡しましょう。
釘が刺さったタイヤは修理?買い換え?
タイヤを修理できるかどうかは、損傷箇所や、損傷状態によって異なります。
たとえば、タイヤのトレッド面(路面と接地する面)に釘が刺さっている場合は修理できる可能性が高いです。しかし、タイヤのサイドウォール(側面)に釘が刺さっている場合は、基本的には修理できないので、タイヤを交換するしか方法はありません。
また、トレッド面に釘が刺さっている場合でも、穴が大きい場合や損傷が激しい場合は修理できないケースもあります。そのほか、応急措置としてタイヤ修理キットを使用している場合も、業者によっては修理の対応ができないことがあります。
修理か交換かについては、プロによる判断が必要です。カー用品店やタイヤ専門店などでタイヤを点検してもらい、どちらの方法がいいか教えてもらいましょう。
また、タイヤを交換する場合は釘が刺さったタイヤを1本だけ交換するのではなく、可能であれば左右2本を交換することが望ましいです。というのも、1本だけを新品にした場合、タイヤの性能差が生じて、走行安定性に影響を及ぼす可能性があります。
したがって、左右2本を同時に交換するか、もしくは4本すべてを交換しましょう。
よくある質問
ここでは、タイヤに釘が刺さったときに関するよくある質問について、以下について見ていきましょう。ぜひ、参考にしてください。
- タイヤに釘が刺さるのはなぜ?
- イタズラの可能性はある?
- 自動車保険は使用できる?
タイヤに釘が刺さるのはなぜ?
走行中に釘やネジなどを踏んでしまって、タイヤに刺さるケースがあります。道路上では釘は横向きに寝ている状態ですが、タイヤで踏むことで鋭利な面が起き上がり、タイヤに刺さってしまうことがあります。
なお、釘以外に、金属片やガラス片が刺さることも少なくありません。
イタズラの可能性はある?
走行中に釘が刺さることのほかに、第三者によるイタズラの可能性もあるでしょう。イタズラの特徴としては、タイヤのサイドウォール(タイヤの側面)に釘が刺さっていたり、複数のタイヤに釘が刺さっていたりします。
走行中に釘を踏んだ場合はトレッド面に刺さるケースが多いですが、タイヤのサイドウォールに釘が刺さっている場合は故意に刺された可能性があります。また、1本のタイヤではなく、複数のタイヤに釘が刺さっている場合もイタズラの可能性が高いでしょう。
イタズラの場合は警察に被害届を出し、犯人が特定されれば器物損壊として訴えることが可能です。
ただし、イタズラかどうかを証明するのは難しいとされています。昨今は、駐車中も録画可能なドライブレコーダーもあるため、ドライブレコーダーにイタズラの様子が撮影されていれば証明できる可能性が高いでしょう。
自動車保険は使用できる?
タイヤに釘が刺さり、パンクしたときの修理費用や、タイヤ交換費用については、自動車保険で対応できないのが一般的です。
ただし、イタズラによるパンクだと証明できれば自動車保険が適用されるケースがあります。ドライブレコーダーや防犯カメラでイタズラの様子を撮影できていれば、保険対応してもらえる可能性があるでしょう。
また、車両保険に加入していることが前提となります。保険会社の判断や保険の種類によっては、イタズラや交通事故であっても保険が適用されないケースもあるので注意が必要です。保険が適用されるかについては、加入条件や保険会社によって状況が異なるため、まずは加入している保険会社に問い合わせてみましょう。
なお、交通事故で相手に過失がある場合については、自分が車両保険に入っていなくても、相手に修理費用や交換費用を請求できる可能性があります。
安全な走行のためにも定期的に点検をしよう
タイヤに釘が刺さっていても、貫通していなければ空気が抜けることはありません。ただ、釘が刺さったまま走行すると、釘が動いてしまい、突然空気が抜けてしまう可能性もあります。
そのため、空気が抜けているかどうかにかかわらず、日ごろから運転する前にタイヤの点検をおこなうことが大切です。定期的にタイヤの点検をおこなうことで、釘が刺さっているのを早期発見でき、大きなトラブルにつながる前に対策できるでしょう。
また、釘が刺さっている状態で、自走できるかどうかを自分で判断するのは危険です。タイヤ専門店などでタイヤを確認してもらい、修理対応か、交換する必要があるのかチェックしてもらいましょう。
※この記事は2025年1月現在の情報を基に作成しています。
今後変更されることもありますので、ご留意ください。